副業で仕事をする場合に、気になるのが開業届や屋号かもしれません。
そもそも副業を行う際に、開業届や屋号は必須ではありません。
そもそも副業だけでなく、個人事業主の方でも開業届を出さないことは違法ではありません。
長く個人事業主として動いている方でも開業届を出していない人もいると言われています。
今回は、開業届と屋号について調べていきましょう。
そもそも開業届とは?
ビジネスを開始する際には、1ヶ月以内に税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」(一般的に言われる開業届)を出します。
個人事業主などが新たに事業を開始する際に提出申請する書類のことです。
開業届は、所轄の役所や税務署などの機関に提出されます。
事業の種類と目的などを記載する必要があります。
そして、副業の方に限らずですが、ビジネスをする方でも開業届を出さなくても違法ではありません。
開業届を提出しなくても罰則は特にありません。
さらに、開業届を提出する際に同時に屋号を設定することになります。
屋号とは?
屋号は会社でいうと、会社名です。
個人事業主の場合には、事業・サービスの名前として使われる事になります。
開業する際に屋号を使用することは一般的ですが、必ず必要という訳ではありません。
後述するメリットを考えた上で、屋号を設定するかを検討しましょう。
また後からでも屋号は設定可能です。
屋号を使う場面ってどんな時?
屋号は、請求書を作成する時・領収書を作成する時・確定申告をする時に使用します。
報酬を受け取るために、屋号の口座に振込をしてもらうのがほとんどだと思います。
また自身が仕事をした際に、領収書を出すことがあると思います。
そういった際にも領収書に屋号を記載することになり、さらに確定申告の際にも、屋号を記載する必要があります。
請求書
企業や個人と仕事をする際に報酬のやり取りがある場合に、請求書を発行することがあります。
屋号をつけている場合には、請求書の宛名を屋号を設定することが出来ます。
後述するように屋号名の銀行口座に振込してもらうことが出来るようになります。
領収書
領収書を発行する場合などにも、屋号を記載することになります。
領収書などの書類のために、屋号入りのゴム印を作っておくこともオススメです。
確定申告
確定申告の際にも、屋号を設定していれば、記載することになります。
開業届を出して屋号を設定するメリットとは
屋号を設定するメリットはなんでしょうか?
屋号を設定するメリットについて考えていきましょう。
信用を得ることが出来る
お客さんや取引先からの信用につながります。
個人名義ですと、不安感を与えてしまうこともあるかもしれません。
もちろん個人名義で領収書を作成するよりも、屋号名義で発行する方が信用されます。
領収書・請求書・見積書なども、屋号で統一することで管理が容易になります。
名刺にも屋号を記載することで相手にアピールすることも出来ます。
社会的信用を得るために、屋号を付けるメリットがあります。
屋号名義で銀行口座開設出来る
また、屋号名義で銀行口座の開設が可能となります。
屋号付き口座は、「楽天銀行」などのネットバンクから、「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」「三井住友銀行」などの3大メガバンクでも口座開設可能です。
「ゆうちょ銀行」であれば屋号のみでの口座開設も可能となっています。
個人事業主が大変なのは、プライベートと仕事を分けることが難しい点です。
しかしプライベート口座と事業用の銀行口座を別にしておけば、お金の流れが管理しやすくなりますし、確定申告の際にも楽です。
屋号の銀行口座とfreeeなどの会計ソフトを連携すれば入出金のデータが自動的に取り込まれるため、経理業務が簡素化できます。
さらに個人名でなく屋号の銀行口座があれば取引相手に信頼感などを与えられるため、取引もスムーズに進められる可能性があります。
モチベーションの維持
特に副業の場合などはモチベーションを保つことが難しいです。
そういった中で、自分を保つのは自分が付けた屋号かもしれません。
こだわりのwebサイトや名刺を作成することでモチベーション維持出来ます。
屋号はのちほど変更できる
ちなみに屋号は後から変更することもできます。
屋号の変更の届け出などはなく、確定申告を行う際に、新しい屋号を提出することで変更可能です。
もちろん確定申告で青色申告をする際にも屋号は必須ではありません。
行なっている事業・業種が変わってしまったり、屋号を変更した場合は、変更してみるのもよいかもしれません。
しかし、変更となると改めて取引先への周知が必要になるので、面倒になる点は覚えておきましょう。
屋号を付ける際の注意点とは?
引用元:国税庁HP
屋号を決める際にいくつか注意点があります。
屋号は他の事業をしている方との区別をするために重要です。
出来る限り、独自の屋号を選ぶことが重要です。
ただし基本的には自由に決めることが可能で特に決まりはないので、実はアルファベットや数字を使うことも出来ます。
しかしいくつか注意が必要になります。
・法人格と勘違いされるため「◯◯会社」や「Co.,Ltd」などは禁止です。
・「◯◯銀行」など、法律で決められている特定のものを誤解させるものも禁止です。
※誤解させるような名前は基本NGです。
・世間一般に知られているものに寄せること
多少似ている程度であれば問題ありません。
しかし世間一般に知られているものと同じものはやめたほうがよいでしょう。
ですので屋号をつける際には、インターネットなどでいろいろなキーワードで検索するのが良いでしょう。
屋号をつけるポイントとは?
仕事内容がわかりやすい
屋号は仕事で使う名前なので、取引先の方にわかりやすいような屋号がオススメです。
理想は、屋号を伝えただけで仕事内容が簡単にわかるほうがよいです。
文字数は長くなく、短くなく
屋号は適度な長さにしましょう。
あまりにも長すぎても、覚えられませんし、自分で書類など記入する際にも大変です。
もちろん◯文字以上長いとダメなどの制限はありませんが、適度な範囲が一番です。
商標登録されている名前は止める
屋号をつける時に注意したいのは、実は自分が思いついた名前が使われていることがあるという点です。
商標登録とは、自分が付けた商品名に類似するものを他の人が使えないようにする制度です。
誤って商標登録をしている名前を屋号にしてしまった場合、商標登録をしている方などとトラブルになることもあります。
商標登録されている名称は、「特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP]」で検索が可能です。
まずは検索しておくことで、トラブル回避に繋がってきます。
まとめ
副業において屋号をつけるメリットはいくつか存在します。
屋号を付けることでお客さんから信用してもらえることもあります。
あとからでも屋号は変えることができますが、しっかりと考えて付けるようにしましょう。
本ブログの主人公。
株式会社ホワイトに勤めている。名ばかりの管理職。
部下がすぐに辞めるので、常に忙しい。
転職か独立したいがふんぎりがつかないので、副業をがんばっている。